連携開設科目「地球の鼓動と暮らす: 災害・資源・文化を読み解く」
初年次学生を対象とした連携開設科目「地球の鼓動と暮らす:災害・資源・文化を読み解く」を開講しました。
本授業は、山岳県である長野県の地域特性を活かしながら、地学と社会とのつながりを包括的に理解することを目的として設計したものです。特に、異なる大学・学部・学科や専門分野へ進む学生同士が議論を通じて共通理解を深められるよう、オンデマンド授業とフィールドワークを組み合わせた授業構成としました。

信州大学には、湖沼・山岳研究に関する長い伝統があり、上高地・乗鞍地域や諏訪湖・木崎湖に研究施設を有しています。中でも諏訪湖畔の臨湖実験所は教育関係共同利用拠点として活用されており、その周辺には歴史的災害を伝える災害伝承や、諏訪湖の結氷現象である御神渡りに代表される文化・宗教的資源など、教育素材が豊富に存在します。

そこで、本授業では諏訪湖周辺でのフィールドワークを実施し、野外講義を通じてオンデマンド授業で扱った内容の実践的な理解を深めました。さらに、学習内容の定着を図るため、いくつかのテーマについてグループ討論を行い、その成果をグループごとに発表する機会を設けました。

授業アンケートでは、地形と災害・文化との関係や、それらを生み出した地学現象への理解が深まったという意見が多く寄せられました。また、グループワークでは、初対面の学生同士が議論を重ね、多様な意見を取り入れながら考えをまとめられたことに、大きな達成感を得たとの回答が見られました。さらに、フィールドワークは早朝出発・夜間帰着の日程であったため、遠方から参加する学生向けに借り上げバスを運行しました。この対応は参加者からも好評で、安心して参加できたとの意見が寄せられました。通常のオンデマンド授業では得られにくい学生同士の活発なインタラクションが生まれたことは、本授業の大きな成果であったと考えられます。地学は多様な視点からアプローチできる学問であり、それぞれの学生が自身の背景や興味を踏まえながら理解を深められる特徴を有しています。このような教育実践は、他分野においても新たな学びや気づきを生み出す契機となることが期待されます。




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