ShinXiaプレ地域課題PBL活動レポート
日本酒をより身近に、より魅力的に
感じられるようにするには?

-飲めない私たちが、酒蔵さんに提案してみた-
ShinXiaプログラムの必修科目「地域課題PBL(Project Based Learning/課題解決型学習)」は、令和8年度から開講できるよう準備が進められています。そのプレ事業として、ShinXiaプログラムの選択科目「立志学」の履修生を中心に7名の信州大学生が、長野県佐久地域振興局主催の「信州佐久酒蔵フィールドトリップ」に参加しました。
PBL参加前の日本酒のイメージ
今回取り組んだテーマ
高い
玄人向け
悪酔いしそう
おじさんが飲むもの..
大学生にとって、
日本酒をより身近に、
より魅力的にするには
どうしたら良いか?
参加者のほとんどはお酒が飲めませんが、
7月からの事前学習でお酒へのイメージを膨らませてから
フィールドトリップに出発!!
事前学習の一例
- 日本酒の基礎知識や長野県の酒造りの現状についての学習
- ワイン醸造に取り組む塩尻志学館高校の高校生との意見交換
- お酒が飲める年齢の大人に「お酒の嗜み方」についてインタビュー
1日目(9/4) 日本酒講義&利き〇〇体験
信州の酒PR大使の由井志織さんに、日本酒の味わい方や種類についてお聞きし、日本酒への理解を深めました。 利き酒の擬似体験として、利きチョコ、利きお茶にも挑戦!



異なるメーカーのマカダミアチョコ、どっちがどっちかわかるかな?
「お酒の瓶に貼られているラベルは、酒蔵さんからのメッセージなんです!」 「日本酒も、水を飲みながら飲めば悪酔いはしないんですよ。」
\夜は今日の学びの振り返りとアイディア出し/
「日本酒も、飲み比べをして自分の好みが見つかれば、少しは身近に感じるんじゃない?」
「造り手の事情とか思いを若者は知らないし、造り手も若者のニーズを捉えられているのか疑問。酒を造る側と飲む側でギャップを感じる。」
「今日の話を聞いて日本酒が飲みたくはなったけど、なくても困らない。大学生が飲むのはチューハイでいいじゃんって思う。」

2泊3日の合宿先に移動。以前は日本料理店として運営されていた
「市川屋」さんの建物をご厚意で貸していただけました。

2日目(9/5) 橘倉酒造見学
佐久穂町で330年にわたり酒造りを営んできた橘倉酒造さん。営業を担当されている井出太さんに酒蔵を案内してもらいながら、日本酒の製造工程や酒造りの想いなどをお話いただきました。




宿に戻り、明日の成果発表に向けて提案をまとめます。

「酒蔵ツアーに参加したら、日本酒のマイナスイメージが覆された」
「でも、ただ日本酒って言われても大学生はなかなか惹かれないんだよなぁ」
「若者が興味を持ちそうな別の入り口が必要だよね」
「どのくらいの学生が日本酒に興味あるんだろう。SNSを使ってアンケートとってみる?」
3日目(9/6) 成果発表
「大学生にとって、日本酒をより身近に、より魅力的にするにはどうしたら良いか?」
昼夜かけて考えた案を、橘倉酒造当主の井出平さんや、宿泊でお世話になった市川屋さんに向けて発表しました。

私たちが提案したアイディアはこちらの2つ!

01 学生がアテンドする留学生向け
酒蔵ツアーを開催!
「国際交流」を切り口にして、大学生がお酒に触れるきっかけを作る。アテンドし、説明するために酒蔵や日本酒を知ることは、日本酒に対するイメージを転換できる機会になるのではないか?
02 20歳を迎えた若者と大人が、
お酒を飲みながら交流する会を開催!
大学生は将来への不安を感じている。色んな社会人にラフに話を聞ける機会があったら、自分たちなら参加したいと思う。イベントの中で大人たちと杯を交わすことが、日本酒の飲み方や嗜み方を知る良いきっかけになるし、不安解消と一石二鳥ではないか?

井出平さん、太さんとざっくばらんに意見交換


「SNSを使ってたった一晩で100人近い学生の意見を集めたなんて!すごい!」
「文化として定着するようなきっかけが増えるといいですよね。」
「お酒を飲みながら大人と交流会企画」は酒造組合で議論していただけるかも!

井出太さん
「皆さんがまっすぐに日本酒と向き合ってくれたことがとても嬉しかったです。生きていると色々な課題は出てきますが、人生楽しんでくださいね」

≪9月10日≫ホテルブエナビスタで開催のShinXiaシンポジウム2024で発表

プレ地域課題PBL事業~信州佐久酒蔵フィールドトリップに参加してみて
- ここまで本気で考える2泊3日になるとは想像していなかった。 5時間考えて思いつかなかったことも、ふとした時に思いついたり、仲間と考えを共有し合うことでアイデアが生まれたり、とても充実した時間になった。
- 知ったことで、日本酒のイメージが変わった。 お酒を飲める日が楽しみになった!
- 知ることで楽しみ方の幅が増えた! 「知らない」ことは勿体無いと思った。
- 酒離れの話題は自分には関係ないと思っていたが、日本酒はかけ離れた存在ではないと感じた。
- 視野を広げて様々な視点から課題解決していく方法を学んだ。 自分の体験は、アイデアを生み出す時の大切な材料になることを感じた。
今後の地域課題PBL(Project Based Learning/課題解決型学習)の活動や、ShinXiaでの学びの機会をどうぞお楽しみに!
地域課題に取り組む自治体や事業者のみなさまへ
本プロジェクトに一緒に取り組む自治体や事業者のみなさまを募集しております。
興味をお持ちいただいた方は、ぜひ下記のアドレス宛にご連絡ください。
sparc@shnshu-u.ac.jp